iOS 12 で VoiceOver の多言語の読み上げが実用的に

日本語環境の VoiceOver

多くの人は iPhone の言語設定を日本語にして使っていると思います。
そのまま英文の混ざった文章を VoiceOver を使って読ませてみると、素晴らしいジャパニーズイングリッシュに。
しかも、ただのジャパニーズイングリッシュではありません。何とも不思議な読み方をしてくれます。

ローターの言語に英語を追加し、切り替えて読ませると、今度は発音は良いけど日本語を読んでくれません。
そこで、iPhone の本体の使用言語を英語にしてみます。

英語環境の VoiceOver

設定その他ほぼ全て英語表記になりますが、英語が苦手でも使い慣れていれば何処に何が有るか分かるので、それほど困る事も無さそうです。
困ったらすぐに戻せますしね。こんな時、端末を2台持ってると見比べられて便利なんですけど。

時刻の読み上げは英語だと数字の発音が明確に違うので、日本語の様な聞き間違いも無くなります。
しかし、日本語の文章を読ませてみると、自動音声案内かと思う位ゆっくり読んでくれちゃいます。

これはデフォルトの言語の英語音声スピードに依存するものですが、iOS 11 までは個別の言語の音声スピードが適用されていませんでした。
ローターで言語を日本語に切り替えれば個別の音声スピードが適用されるのですが、また不思議なジャパニーズイングリッシュになる上に、その都度切り替えるのも実用的ではありません。
これが iOS 12 で改善されました。

iOS 12 の VoiceOver

iOS 12 では日本語と英語の音声がシームレスに切り替わり、各言語の音声スピードも個別に調整した速度が適用されます。

しかし、日本語の鍵括弧 "「」" を記号と認識していないのか "right corner bracket" と一々読み上げたりします。
VoiceOver 設定の「詳細度(Verbosity)」→「句読点および記号(Punctuation)」を「なし(None)」に設定しても効果は無い様です。

また、連絡先アプリで五十音順でのソートが出来ない等の不便は有りますが、こう言った注目されない点も改善されるのは嬉しいですね。

iOS 13 では、VoiceOver の句読点および記号の読み上げを制御出来る様になりました。